深まりゆく秋とともに、旨さを増す酒がある。
春先に搾られた日本酒は、暑い夏を酒蔵で越し
ほどよい熟成を経て、酒通の心をふるわせる..。
これが『ひやおろし』と呼ばれる秋一番の酒。

この時期の日本酒は、刻々と変化し、旨みを増し、
熟成の妙味が味わえます。
“食の秋”に華をそえる、もうひとつの楽しみが
ここにあります。




東北を代表する美酒・浦霞の「ひやおろし」。
まろやかでふくらみがある“飲みやすさ”が人気の的!
日本名門酒会取扱いの60種類以上の「ひやおろし」銘柄の
中で毎年、一番人気を誇る横綱的存在!


■浦霞(うらかすみ) 特別純米酒 「ひやおろし」

    宮城県塩釜市 轄イ浦

ここ数年来、発売前に酒蔵の当期生産分がすべて予約完売してしまうほどの高い人気を誇る浦霞の「ひやおろし」です。今年もやはり出荷日前に蔵元完売しました。

「ひやおろし」は、浦霞の持ち味である、優しく、ふくらみのある口当りはそのままに、一度だけ火入れした「生詰め」状態で出荷されます。
アルコール分は16%台と通常品より、やや高めでその分、厚みを感じる味わいが浦霞のひやおろしの特徴です。

<テースティングコメント 2009/9/9試飲>
今年の酒は、ほどよいボリュームがあり、口当りはいたってマイルド。米の柔らかな甘みが心地よく、バランスのとれた味わいは「さすが、浦霞」といった感じです。昨年までのトロリとした濃厚でインパクトのある味わいと比べると、この早い時期にして、既にマイルドで飲みやすい酒質になっていると感じました。
これからどう変わっていくのか?というのも「ひやおろし」の楽しみのひとつです。

酵母は自社酵母の「浦霞酵母」を使用。

■特別純米生詰め酒 ■原料米:ササニシキ ■精米歩合:60%
■日本酒度:+1 ■酸度:1.5 ■アルコール度:16%台
■容量:720ml/1800ml



















※今期分完売いたしました。





東北屈指の名醸蔵・新政が醸す「ひやおろし」。
今年からリニューアルされ「六號」として新登場。
個性的な香りと複雑味のある深い味わい!


■新政(あらまさ) 六號(ろくごう) 特別純米ひやおろし

    秋田県秋田市 新政酒造

協会六号酵母(新政酵母)の発祥蔵として知られ、秋田流の醸造技術を完成させ全国に知らしめた全国屈指の名醸蔵。

原料米は地元産の「秋田酒こまち」と「改良信交」を60%まで精米。酵母はもちろん自社酵母を使用。
5゜Cの冷蔵庫で瓶詰めした状態でじっくりと熟成させました。

<テースティングコメント 2009/9/9試飲>
ほんのりと甘みを感じる個性的な香り、口に含むと、まろやかでほどよい厚みのある口当りで、複雑味のある深みのある味わいが楽しめます。
昨年に比べアルコール度もやや高くなり、ボリュームも増していますが、とても飲みやすい味わいになっています。

■特別純米生詰め酒 ■原料米:秋田酒こまち/改良信交 ■精米歩合:60%
■日本酒度:+2 ■酸度:1.6 ■アルコール度:16%台
■容量:1800ml










※今期分完売いたしました。





山廃仕込の名門蔵として酒通の間で知られる菊姫。
特A地区産山田錦100%の山廃純米酒に水一滴加えず、
さらに無濾過で..
他にはない酒本来の力強さを楽しめる個性的な1本!

■菊姫 山廃純米呑切原酒 無濾過
    石川県白山市 菊姫合資会社

昨年までは「ひやおろし」として販売されていた菊姫の「呑切原酒」は、今年から『呑み切り』という本来の意味を踏襲して7月から発売されました。
そのため、今回の酒は正式には「ひやおろし」ではありません。

菊姫と言えば、数ある地酒の中でも入手困難な名酒中の名酒。そして、この季節限定品は更に生産量の少ない酒です。
菊姫の酒は、日本で最も良質とされる酒米・兵庫県吉川町特A地区産の山田錦100%で造られる最も贅沢な純米酒と言えます。
その米の良さをじっくりと楽しんでいただくため、水一滴加えない原酒をありのままの無濾過で出荷されました。

濾過をしていない酒本来の薄い山吹色。口に含むとトロリとした凝縮感のある独特な口当り。山廃仕込ならではの豊かな酸があり、それを包み込むような米の甘みが織りなす独特の世界。これぞ菊姫という圧倒的な存在感を放つお酒です。

このお酒はできるだけ人工的な処理を排した、酒本来の強い生命力を詰め込んだお酒です。今までに味わったことのないような濃厚で力強い米の旨味が楽しめることでしょう。酒通の方におすすめ致します。

中華料理や甘酸っぱい料理と良く合うでしょう。

<テースティングコメント 2009/9/9試飲>
インパクトのある酸と甘みが口の中でドーンと広がるようなボリューム感。
一般的な日本酒とは、まったく異質な存在です。
毎日、ちびりちびりと飲んで変化していく様が楽しめる酒です。

■山廃純米原酒 ■原料米:兵庫県特A地区産山田錦
■精米歩合:70% ■日本酒度:−4 ■酸度:3.0
■アルコール度:18.8% ■容量:1800ml










今期分完売いたしました。





毎年、リーズナブルな価格で上質な酒を提供してくれる
知る人ぞ知る、栃木の美酒・開華!
米の旨みをたっぷりと秘めた、濃醇な味わいが魅力。

■開華(かいか) 純米「中取り」ひやおろし
    栃木県佐野市 第一酒造

「開華」の醸造元・第一酒造の創業は延宝元年(1673)というから、驚くほど長い歴史をもつ酒蔵だ。渡良瀬川流域の穀倉地帯・佐野で米、麦などの集荷業も営み、米の目利きにも長けている。そのためか、開華の酒は米の旨みを前面に出した濃醇タイプの酒が多い気がする。

<テースティングコメント 2009/9/9試飲>
今年の「ひやおろし」は、ほのかに甘くフルーティな香りが立ち昇り、口に含むとボリューム豊かなふくらみのある旨みが口いっぱいに広がります。
甘みの中に見え隠れする酸も豊かで、全体のバランスを引き締めています。
今年もいつも通りのブレない開華らしい味わいの「ひやおろし」に仕上がっています。

■純米生詰め酒 ■原料米:あさひの夢(栃木産)、五百万石(富山産)
■精米歩合:65% ■日本酒度:+1.5 ■酸度:1.4
■アルコール度:16%台 ■容量:1800ml











※今期分完売いたしました。





月の桂だけに使用される京都伏見産の無農薬栽培米
 旭4号で造られる「ひやおろし」

きめ細かく、なめらかな舌触りが絶品です!

■月の桂 伏見旭米 無農薬純米酒
    京都市伏見区 増田徳兵衛商店

1675年創業。全国屈指の名醸地・伏見で最古の歴史をもつ名醸蔵。
にごり酒の元祖として知られ、個性と季節感豊かに異彩を放つ酒造りが特徴。
桃山丘陵からの清冽な「伏水」を用い、京の風情を感じさせる酒を醸す。

今年から当店で初の取扱いとなった月の桂の「ひやおろし」です。
地元伏見産の無農薬栽培米・旭4号は、月の桂の単独使用米。

<テースティングコメント 2009/9/9試飲>
口に含むとまず、はじめに感じるのがきめ細かく、なめらかな舌触り。これは明らかに他の酒と一線を画しています。
その後から、優しい甘みと繊細な酸が口の中に広がります。
まさに京の繊細さが感じられる1本ではないかと思います。 美酒!


■純米生詰め酒 ■原料米:旭4号(京都産)
■精米歩合:60% ■日本酒度:+3.0 ■酸度:1.6
■アルコール度:15%台 ■容量:1800ml











今期分完売いたしました。





真打登場!「ひやおろし」の中でも長い熟成期間を必要とする伝統的技法『生もと造り』による純米酒。
独特のクリーミーで深みのある味わいは『生もと』ならでは!

■大七 「ひやおろし」 純米生もと
    福島県二本松市 大七酒造

大七が継承する『生もと造り』は日本古来の伝統的な酒造りの技法です。非常に手間と時間がかかる高い技術と経験を要する作業のため、今や全国でも数少ない酒蔵のひとつです。

この酒は、華やかな香りやインパクトある味わいを求めた酒ではありません。あくまでも日本古来の日本酒の旨みを重視し、その上に現代の酒造技術で磨きをかけた酒だと思います。穏やかな香り、深みのあるしっとりとした味、なめらかな口当り。それらが絶妙に調和して、大七の個性となっています。
“古くて、新しい”。それが大七の魅力であり、多くの人々が魅せられる所以でしょう。

この“火入れ”1回のみの生詰めの「生もと純米」は、長い熟成期間を必要とするため、「ひやおろし」の中では、最も遅い出荷となります。 まさに、真打登場といったところ。 そして、さらなる熟成でおいしさを増してゆく酒です。

冷やしてよし、燗もよし。お好みの飲み方でお楽しみ下さい。

<テースティングコメント 2009/9/9試飲>
まだ発売前の試飲ですが、すでにとてもおいしいです。
まず、香りは今年もとても特徴的で、高級葉巻などを連想させる甘くミルキーな香りがあります。口当りはすでにマイルドで十分楽しめる状態です。
とにかく「生もと造り」ならではというより「大七」ならではの個性的な味わい!


■生もと純米生詰め酒 ■原料米:五百万石
■精米歩合:扁平精米 ■日本酒度:+2.0 ■酸度:1.3
■アルコール度:15% ■容量:1800ml










好評発売中!



「ひやおろし」とは?
「ひやおろし」とは、その昔、春先に搾った新酒が劣化しないように加熱殺菌(火入れ)したうえで大桶に貯蔵し、ひと夏越して外気と貯蔵庫の中の気温が同じくらいになった頃、大桶から二度目の火入れをせず「冷や」のまま、樽に「卸して(移して)」出荷したことから「冷や卸し」と呼ばれていました。

現在では、日本名門酒会が十数年前より「ひやおろし」の普及活動を続け、全国的にその名が知られるようになってきました。 日本名門酒会が提案する「ひやおろし」も、春先に一度だけ加熱殺菌し、秋まで熟成させ、出荷する際に二度目の加熱殺菌をしません。貯蔵方法は、タンク貯蔵と瓶貯蔵の2タイプ。桶や樽がタンクと瓶に変わっても、本質は昔と同様変わりません。 日本名門酒会では、今年、全国64銘柄もの「ひやおろし」をご用意しております。

フレッシュで荒々しい味わいの新酒が、夏を越え、飲み頃になる頃に出荷される「ひやおろし」。穏やかな香りを漂わせ、まろやかな口当りと濃密なトロミ感が魅力の熟成酒です。

※9月初旬から11月頃にかけて、熟成具合を見計らって順次出荷されます。


「ひやおろし」試飲会報告<2009.9.9>
先日、日本名門酒会主催の「2009ひやおろし試飲会」に行って参りましたので、ご報告いたします。
出品された「ひやおろし」は、全部で60銘柄(昨年は71銘柄)という圧倒的な数。恐らく一社で取り扱う、ひやおろし銘柄としてはダントツの量でしょう。これも長年、ひやおろしを開発し、精通した日本名門酒会ならではと言えます。

そして、今回は60銘柄すべてを約2時間弱で試飲。
まずは、本醸造クラス。こちらはわずか2銘柄のみで、「峰乃白梅」は、ややまったりとした口当りでバランスよし。
「司牡丹」は爽快な酸があり、ほどよい厚みあり。

次に本命の純米&特別純米クラス。こちらは42銘柄のボリュームゾーンで、やはりこのクラスが日本名門酒会の提唱する「ひやおろし」のメインと言えます。
昨年のこのクラスは、米の甘みをたっぷりと含んだ飲み応えのある酒が多く、香りは穏やか〜フルーティといった感じでしたが、今年は明らかに昨年とは異なる酒質に移行していました。
全体的な印象は「スッキリ、軽快」なタイプが多く、飲みやすさに焦点を当て始めたのかなという印象を強く感じました。
もちろん、米の甘みを前面に出した濃醇なタイプの酒もいくつかありましたが、明らかにそれは少数派になっています。
昨年のこのクラスの試飲は、かなりヘヴィでしたが、今年は難なくこなせました。それもやはり、軽快な酸のある軽やかな酒質の酒が多かったからでしょう。
特に印象に残った銘柄は、「大七」、「越の誉」、「五橋」、「月の桂」、「大山」、「開華」、「浦霞」、「新政」といったところ。
「大七」は、昨年のこの試飲会でも感じましたが、ほのかに葉巻を想わせるミルキーな独特の香りがある。これは「生もと造り」に由来するものなのかどうかは分からないが、全銘柄の中で「大七」だけが持つ香りと言えます。
「月の桂」は、非常に滑らかできめ細かな舌触り、繊細な酸が印象的。
「大山」は、しっかりとしたボリュームがあり、ほどよい甘みとまろやかさ。
「開華」は、いつもながらの旨味たっぷりの味わいに豊かな酸がプラス。
「浦霞」は、さすがのバランスのよさ。濃醇タイプから飲みやすさ重視に方向転換か?
「新政」は、甘みを含んだ個性的な香り、まろやかで複雑味のある味わいが光る。

純米原酒タイプも9銘柄ほどあったが、こちらは濃醇タイプと原酒らしからぬ軽快でスッキリしたタイプが入り混じる。

次に吟醸・純米吟醸クラス。こちらは14銘柄。
以前のような青りんごを想わせる吟醸香の酒はめっきりと減り、かすかな香りや含み香重視といったタイプが主流。
「春鹿」は、吟醸香豊かでフルーティ&軽快なタイプで、吟醸香好きの方におすすめ。
「小鼓」は、ほのかな吟醸香で完璧な味わいのバランスをもった酒。素晴らしい!

使用される原料米も年々多彩になっています。
「さぬきよいまい(香川)」、「秋田酒こまち(秋田)」、「蔵の華(宮城)」、「愛のゆめ(愛媛)」、「夢の香(福島)」、
「吟ぎんが(岩手)」、「あさひの夢(栃木)」、「風鳴子(高知)」、「ひだほまれ(岐阜)」、「はえぬき(山形)」...など
以前の五百万石や美山錦、雄町、一辺倒の時代が終わりつつあります。
地元の米で、その土地ならではの酒を造る。本来の「地酒」が見直されつつある良い傾向だと思います。


いずれも北から南まで全国各地のお酒のため、すでに発売されているもの、これから発売されるものなど熟成具合もまちまちなので一様に比較できませんが、品質的なレベルはいずれも高いと思います。

「ひやおろし」シーズンは、始まったばかり。これからの秋の深まりとともにさらにまろやかさを増し、複雑味を帯び、味に磨きがかかっていくことでしょう。


「ひやおろし」に関するご注意
「ひやおろし」は生詰めの日本酒です。生詰めとは、火入れ(加熱殺菌)を一度だけ行い出荷される日本酒で一般的には生貯蔵酒と呼ばれるジャンルのお酒です。一般的な日本酒は、貯蔵前と出荷前に2度火入れされるため常温での品質劣化が少ない反面、日本酒本来の風味も落ちてしまいます。「ひやおろし」は、火入れをまったく行なわない「生酒」ほど保管に神経を使う必要はありませんが、冷蔵保存をおすすめ致します。温度が高いと熟成は早く進み、低いと熟成はゆっくりと進む傾向にあります。






        

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