創業以来約280年間、質のいい江州米と酒を用いて「千鳥酢」を造り続ける村山造酢は江戸中期の享保年間(1716〜36)の創業。酢は食材の保存や調味料として、昔から京料理に欠かせない。中でも「千鳥酢」は「ツンとしない、まろやかな酢」として、多くの料亭で愛用されてきた「京酢」です。
「醸造蔵に昔から生息する様々な種類の酢酸菌が原料の酒に作用して、うまみのあるまろやかな酢をつくるんです。歴史を経たこの蔵でしかできません」と語るのは10代目社長。左の写真は京都東山にある村山造酢の醸造所、阪神大震災で被害を受け、建て替えの際に古い蔵をすっぽりと近代建築の建物で囲ったもの。すべては昔ながらの酢を造るために外観以外は昔のままに残しているそうです。
  −ツンとしない、まろやかな酢−
酸味のきつい酢が苦手な方におすすめ!

◆京都 村山造酢 「千鳥酢」 米酢
  (ちどりす)

私の住む関東で酢と言えば、ほぼミツカン酢。酢は酸っぱいものとの固定観念でなんの迷いもなく長年使っていました。
ところがこの京料理にかかせないと言われる「千鳥酢」は、まったくの別物。
酢自体に旨みがあり、ほんのり甘く、ツンとした刺激のある酸味がありません。たとえば、酢の物を作る時などに砂糖を加えることなく、ほのかな甘みとまろやかな酸味でさっぱりといただけます。
京料理の世界で酢は、『素材の持ち味を最大限に引き出す調味料』という位置づけ、この酢を使えば、今までの料理の幅がぐんと広がります。
アイデア次第で和食はもちろん、ドレッシングなどに利用すればとてもマイルドなソースが出来上がります。
酢の物が嫌いという子供たちにもおすすめです。

「酢はあくまで調味料。地域の食文化を大切にし、料理の裏方として酢を生かしてほしい。」との10代目社長の言葉。

一般的な米酢は、香味調整のため添加物を加えていますが、千鳥酢は一切加えない天然醸造です。

少量生産品のため、どこでも入手できる商品ではありませんが、もし店頭で見かける機会があれば、ぜひ、試してみていただきたい酢の名品です。













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