◆ワイン試飲会報告 その10 2012/2/29          << 試飲会報告 その9  試飲会報告 その11>>


2年ぶりの試飲会報告となります。
もちろん、この間に何回もの試飲会に行っていましたが、あえて報告するほどのものがなかったので省略させていただきました。

さて、今回は2月に行った国内のワイン中堅インポーター3社の試飲会報告をまとめて行います。

まずは今や国内ワインインポーターの中堅というよりも大手という位置づけになってきたM社。
この2〜3年はバーゲン会場かお祭りかというほどの混雑をみせている試飲会で、その原因のひとつは試飲会場が新橋駅前のホテルという立地の良さで、都内の飲食店関係者が多いこと。  特にイタめし屋。

  
いつもは国別にワインがずらーっと並べる形式だったが、今回は生産者別にブースを作るという趣向。
そのためアイテムはいつもより絞られた感じ。

今回はちゃんとカラー印刷の製本されたワインリストが用意されていた。
ほとんどの試飲会はモノクロコピーか自社でプリントアウトしたワインリストが主流で、ちゃんと印刷されたものは珍しい。 内容は生産者別の詳細な紹介なども含まれているので、きっと生産者に協賛してもらったのかな?
  


今回、一番気になったワインはこの女性達がもっている「スワロー」という白ワイン。 右の女性がワインメーカー「フォリス・ヴィンヤーズ」の方。

このワイン何がすごいかというとアメリカのオレゴン州のワインで1000円代前半という非常にリーズナブルな価格。
現在、日本に入っているオレゴンワインの販売価格は2000〜5000円くらいが主流となっている。
オレゴン州は高品質なワイン生産地として映画「Sideways」で取り上げられ大ヒットとなり、この5年間でワイン生産量は倍増した。
ただし、日本ではアメリカ産と言えばカリフォルニアが大半を占め、オレゴンワインはまだまだ珍しい部類。

ワインはリースリング種とゲヴァルツトラミネール種の2種類があり、その優しく繊細な口当たりは特筆もので、とてもナチュラルな味わいがある。

カリフォルニアに比べ北に位置するため葡萄の酸が繊細できれいなため、とても上品さがあり、洗練された味わいのイメージ。

このリースリングは店内で取扱い開始したので、興味のある方はぜひ試していただきたい。 おいしいです!
ゲヴァルツも今後取り扱う予定。


こちらもちょっと珍しい“キャンティ・クラシコ”の白の甘口ワイン。
正式には「ヴァン・サント・デル・キャンティ・クラシコ」というイタリア・トスカーナ州で造られる陰干しした葡萄を使用した伝統的なデザートワイン。

とろりとした凝縮感の高い口当たりがあり、ローストしたナッツを思わせる独特の香りがあり、甘さも適度で味わいは深い。
甘口ワインファンには興味深い1本かも? 試す価値はあり。


現在、取扱いは検討中ですが、「ヴァン・サント・デル・キャンティ・クラシコが欲しい」と言っていただければ、いつでも1本から取り寄せ可能なので、ご注文お待ちしています。 価格は375mlボトル入りで2000円ちょっとぐらい。





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M社の試飲のあと渋谷で行われているS社の試飲会場へ。
S社は人気のチリワイン「コノスル」をはじめ、リーズナブルで高品質なワインを得意とするインポーター。
こちらも駅ビル内のホテルという立地の良さだが会場は1/3程度の広さ。
こちらは人はそこそこ居るものの混雑というほどではない。

  

まず、現在当店で取り扱っているワインを出来る限りチェックする。
ワインは気をつけていないと毎年味が微妙に変わるので、これがワイン販売者として重要な作業であり、前回チェックした時の自分の感じたイメージと今回のワインが相違ないかがテースティングのチェックポイントとなる。
そして、その相違が許容範囲内なのかどうかが重要となってくる。

年間に1000本以上試飲しても、気に入って取り扱った事のあるワインの味というのは、まず覚えているもので何年か経ってテースティングしてみて、『あれ、前回と違うな?』なんて気付くことも割とある。


これは人気のチリワイン「コノスル」のロゼ・スパークリング。
白が2年ほど前に発売されて人気となっているが、この度ロゼが新発売。
口当たりのよい辛口仕立てという感じで、和食などの食事にも良さそう。
価格も1000円代半ばのお手頃価格。


スパークリングも当店のお客様の間では、日常的な飲み物になりつつあり、ヘタな白ワインを飲むよりかおいしいかもしれません。

ビール+白ワインを飲むのなら、スパークリング1本ですっきり爽やかに通してしまうというのもありで、最近は1000円そこそこで十分楽しめるスパークリングもあるので、この辺もチェックして頂きたい。





こちらも同じくコノスルのこれから輸入予定の甘口白ワイン。
チリにも甘口白ワインは多い。もちろん気候が良いため葡萄は完熟するので
甘口ワインはいくらでも造れる条件は揃っていて、わりとリーズナブルな価格で手に入るので嬉しい。

コノスルシリーズで甘口が販売されるのは国内初となる。
発売時期は4月頃。










こちらはオーストラリア産の甘口白ワイン。
遅摘みの完熟リースリング種使用のとても凝縮感の高いネクターのような濃度をもつ甘口ワイン。

価格も375ml入りで1000円代半ばとリーズナブル。

今回の試飲会の目的のひとつに甘口ワインを探すという課題があったが、偶然にも各社で手頃でちょっと珍しい甘口ワインがあったのでよかった。


このワインも既に店とネットで販売しているので興味のある方はどうぞ!
けっこうおすすめです。





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こちらは別の日に試飲会があったI社。 日本の草分け的な老舗インポーターでもともとはドイツを得意としていたが、今ではイタリアをはじめチリ、アルゼンチンなどの新世界ワインも広く手がける。

この日は11時開始でその頃に行くと客はまばらで空いていて、聞くと昨日と2日間の試飲会で昨日はパニックのような混雑で大変だったのこと。 その分、今日は空いててラッキーという感じ。

こちらはいつも通りの国別の展示でフリー試飲。
展示アイテムの増加に従い会場は1年ほど前から倍の広さに増えた。
  

ここのワインリストは、ワイン毎の情報を詳しく記載したタイプで初心者にも分かりやすい反面、先に情報をインプットしてしまうと正確なテースティングに影響するという落とし穴もある。
 


これはドイツの甘口白ワイン。
実は1年前にも同じワインを試飲していて今回は再チェックとなるが、やはり素晴らしかった。
この2008年産は、驚くほど凝縮感のあるナチュラルな甘さで、内容的には格上の貴腐ワインに十分匹敵するにもかかわらず、価格はとてもリーズナブル。








これはチリ産の「ビーニャ・ファレルニア」の“カルムネール・レゼルバ”。
上質なオーク樽の香りがあり、果実味、ボリュームも申し分ないエレガントな味。 価格も1000円代半ばととてもお手頃。

そこそこのボルドーやトスカーナではかなわない実力派で、実は前回の試飲会の時に試飲していて既に販売も開始している。


この試飲会では前回あたりから、フランス製のオープンナップシリーズのテイスティンググラスを採用している。
このグラスは少量のワインで十分にワインの香りが引き出せる様に設計されているため、ワインの無駄が少ない。

多くの試飲会では一般的な国際規格のテイスティンググラスが主流で、そういった意味では一歩進んでいるといえる。


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3つの試飲会を回って、今回も気付いたのは白ワインのサービス温度。
どれも冷えすぎで味など判断できないレベル。 このことについては、もう何年も何度も言っているのだけど、いまだに改善されない。 はっきり言うけどプロとしては完全に失格。

そして、それが試飲する客から一言も出ないというのが更に問題がある。
客がスーパーやコンビニの店員ならまだしも、ワイン専門店やレストラン関係者がほとんどなのだから、いったい何を試飲しているのだろうと不安になる。




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