◆ワイン試飲会報告 その9 2010/2/24          << 試飲会報告 その8  試飲会報告 その10>>


久しぶりの試飲会報告になります。
前回の報告の後、数回の試飲会に行っていましたが、年末年始という忙しい時期がありましたので報告は省略させていただきました。

さて、今回の試飲会は以前にも報告しているワインの中堅インポーター「I社」。
会場はいつもと同じ飯田橋の某所の会議室ですが、今回はビルがリフォームされて、とても綺麗になりました。
思えば、この場所のここ試飲会が私の行った最初のインポーターの試飲会だったように記憶しています。
もう20年近く前になりますが、当時はワインインポターも国内に10社程度しかなく、ワイン試飲会自体が珍しい時代で、あれから毎年2回づつ、ずいぶんと通い、勉強させてもらいました。
もしかしたら、毎年定期的に開催されるワインインポーターの試飲会としては最長記録かもしれません。

  

今回の出品数は127アイテムとこのインポーターとしては、いつもより多めの出品で、イタリア、チリ、アルゼンチン、オーストラリア、スペイン、フランス、ドイツのワインです。
以前はこのインポーターは南半球のワインは取り扱わなかったのですが、やはり品質の向上と時代の流れなのでしょうか、このあたりは外せなくなってきたということでしょう。

まずはドイツの白ワインから試してみます。以前はドイツワインは日本でとても人気があったのですが、年々輸入量が減っているのは「甘い」というイメージとドイツワインの知識をもった販売者が少ないということからなのでしょうか?
しかし、今のドイツワインは違います。もちろん甘口のワインも多く存在しますが、実際には辛口ワインの生産量が半数を越えているのが事実です。そして、最近では「ファインヘルプ(Feinherb)」というジャンルの果実味を含んだ、やや辛口の白ワインがトレンディなスタイルとして注目を集めています。
他の国の白ワインにはちょっとない「ファインヘルプ」の味わいは、とても飲みやすく、日本人の嗜好によく合うワインだと思います。

著名な個人生産者のリースリング種を使用した「ファインヘルプ」の価格帯は1000円台後半から2000円台半ばあたりといったところ。
ドイツ以外のこの価格帯のワインと比べると、明らかに品質は高く、味わい深く、個性的ですが、1500円を切ってくればかなりヒットするワインなのではないでしょうか。
願わくばレストランなどで取り扱っていただければ、お店の個性にもなるし、お客様にも喜んでいただけるワインだと思います。



ドイツワインを15、6種類試した後、チリやアルゼンチンの白ワインを試飲。
こちらも果実味豊かで厚みもあり、品質的にも高く、やはりコストパフォーマンスの点では非常に優れています。
試飲した多くはすでに当店で取り扱っているワインで、再確認のための試飲でしたが、やはり南半球のワインは品質が安定しており、ヴィンテージによるハズレはほとんどありません。

アルゼンチンのニューフェイス「ジャン・ブスケ」。
1000円台半ばながら、次世代の南半球ワインを感じさせる上品な味わいと高級感あるラベルが印象的。
もともとはフランスのラングドック地方で成功を収めていた生産者が、新天地を求めアルゼンチンに移住して造ったワイン。
やはり今年もアルゼンチンから目が離せない。




この後、フランスの白ワインを試してみるが、ドイツや南半球の白ワインとの品質の差に驚かされる。
なんといっても果実味が足りない。つまり、甘みがなく、酸味が多く、ペラペラの厚みのないワインに感じてしまう。
特にブルゴーニュの白ワインは現在の世界平均と比較して、価格が高すぎ、勝負にならない。
もちろん高級品には傑出した品質のワインがあることは周知の事実ですが、私どもの探す「家飲みワイン」では、かなり厳しいものがあると実感しました。

この後、チリ、アルゼンチン、イタリアの赤を試飲。
やはり、チリ、アルゼンチンは白同様コストパフォーマンスが高く、濃厚で果実味もたっぷり。ただし、このタイプのワインを立て続けに試飲するのはかなりヘヴィで疲れてきます。
そんな中でも特に印象的だったのはイタリアの「バルバレスコ」。

テッレ・デル・バローロが造る「バルバレスコ2004」。
茶系の透明感のある薄い色合いからは、想像しがたい力強く重厚な味わい。
熟成感のある、なめらかな口当りで、この色と味のアンバランスはバルバレスコならではの個性で魅力だと言えます。

2700円と以前より、ずいぶん安くなり、お求め易くなってきました。






60種類程度試飲を終えた時点で、最初の方に試飲したワインを再度試飲してみると、だいぶ感じ方が違っていたので、あえなく終了することにする。


今回の試飲会でも気になったのは、やはり白ワインのサービス温度。
冷えすぎはワインの味をまったく消してしまうので、温度管理が出来ないのであれば室温で提供すべきです。
その方がワインの味を的確に判断することが出来ます。
試飲会においてワインが正しく判断されないということは、生産者にとって悲しむべきことです。
そして、試飲する我々もその点を主催者にもっと指摘するべきです。しかし、残念ながら今まで多くの試飲会に参加してきましたが、この点は未だ改善されていないのも事実です。



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