◆ワイン試飲会報告 その8 2009/10/6           << 試飲会報告 その7  試飲会報告 その9>>


◆ 不況の中のワイン試飲会 ◆

今回の試飲会は以前に何度か報告しているワインの中堅インポーター「モトックス社」。
会場はいつもと同じ新橋駅近くの某ホテルで、すでに通い慣れた道といった感じです。
そういえば、新橋の駅前で小雨の中、まっ黄色の上下の二人組が着替えをしているので、よく見ると双子の「ザ・タッチ」でした。某テレビ番組の生収録だったようです。

  

前回の試飲会は開始と同時に凄い客入りでびっくりさせられましたが、今回は元に戻った感じです。

この不況の中、高いワインは売れません。 という状況の中でモトックス社はどういう提案をしてくるのかといったところが今回の試飲会の見所だと思います。

出品されたワインの総数は180種余り。チリ、アルゼンチン、南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア、アメリカ、オーストリア、ドイツ、フランス、イタリア、ポルトガルにシャンパーニュと全世界をカバーしています。

価格帯でみると希望小売価格で1000〜1500円がボリュームゾーンで、1000円前後の新商品が目立ちます。
やはり、高いワインは売れないという認識の上で、日常消費できる価格帯を狙ってきています。

前回同様、会場入り口近くの場所にはチリワインが陣取っています。「バルディビエソ」と「タマヤ」、これが現在、モトックス社が力を入れているチリワインです。
この2つのチリ・ブランドは、今までのチリワインとは一線を画す、上品で洗練された味わいが特徴と言えます。
価格はほぼ一般的なチリワイン並み、つまり安いということ。ただし、味わいはヨーロッパやアメリカに対抗できる洗練されたもの。 個人的には、そんな風にイメージしています。

そして、今回は「バルディビエソ」からプレミアムクラスが新登場。価格は2350円とコノスルのプレミアムクラスより若干低めの同等クラス。 品質的にはレベルが高く、果実味、複雑味、オーク樽の使い方も絶妙。
当面のボルドーワインのミドルクラスの代用という位置づけなのかもしれません。


新入荷ワインでは、オーストラリアの「リンカーン・エステイト」が希望小売価格1000円とかなりお買得感のあるワインで、赤2種類と白1種類が新発売。 赤は果実味豊かで、滑らか。白はフレッシュでバランスのとれたカジュアルな味わい。 オーストラリアワインとしては、あまりコテッとしすぎず、飲みやすいタイプです。

他には売れ筋のカリフォルニアワインとして近年評判の「ハーン・ファミリー」が造る「デ・ジャヴ」シリーズも新登場。
こちらも希望小売価格1500円とカリフォルニアワインとしては、非常にお買得な価格設定になっています。
白はシャルドネとピノ・グリージョの2種、赤はピノ・ノワールとカベルネの2種というラインナップ。
品質もかなり高く、ボリュームもあり、さすが評判の「ハーン・ファミリー」という感じでした。この価格帯のカリフォルニア・ワインが出てきてくれるのはとても喜ばしいことです。カリフォルニアワインは日本では少し高すぎるというイメージがありますからね。

ボルドーは赤、白含めて16種類ほど出ていましたが、こちらはあまりパッとせず。
2002〜2008年産までが出品されていましたが、果実味の足りない、少しバランスに欠けるワインが目立ったという感じで、モトックスをしても現時点でのボルドーは厳しいという状況が感じ取れました。
特に不作だった2007年産の穴埋めになるワインはなく、2008年産がリリースされるまで、あと1年は待って下さいという答えなのでしょう。
もちろん、それには私も同感でそれが正しい判断であると確信しています。

先にも申し上げましたが、このボルドーを補填する意味合いで投入したのが、チリワインのプレミアムクラスなのではないでしょうか。
価格的には2000円台半ばで、ちょうどボルドーのクリュ・ブルジョワ・クラスと同程度でこのクラスを飲んでいた方ならば十分納得してもらえるワインかもしれません。
ただし、現在のチリワインはかなり秀逸です。ただの安い、濃いという時代は終わりました。うかうかするとボルドーでさえ足元をすくわれるほどの品質向上があります。


今回の試飲会で感じたのは、手頃な価格で上質なニューフェイスが続々と登場してきていることです。
フランスのラングドック地方辺りのワインでも以前とは比較にならないほど上質なワインがリーズナブルに提供されるようになってきたし、この不況はある意味、お客様にとっては喜ばしいことなのかもしれません。



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