◆ひやおろし&ワイン試飲会報告 その6 2009/9/9  
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◆ 午前中は「ひやおろし」の試飲会 ◆

9月と10月は特に試飲会の多い月です。暑い夏が終わり、秋から暮の最盛期に向けて、ワインと日本酒の業者達が、新商品の売り込みに最もエキサイティングな時期なのです。

という訳で、本日は日本酒とワインの試飲会のダブルヘッダー、かけもちとなりました。

まずは、午前中に日本名門酒会の本部にて日本酒の「ひやおろし」試飲会へ。
「ひやおろし」の試飲会といっても、日本名門酒会は「ひやおろし」だけで60種以上の銘柄を揃える超強力なラインナップを誇る『ひやおろしのスペシャリスト』です。

「ひやおろし」とは、春先に搾った酒を一度だけ“火入れ”(加熱殺菌)し、タンクなどで低温貯蔵し、まろやかさが増し、旨味の出てきた秋口に出荷される熟成清酒のことです。
この一度だけ“火入れ”というところがミソで、このため香りと味わいが豊かで、出荷後も日々熟成していきます。
ちなみに一般的な日本酒は2度“火入れ”をし、日持ちを良くしますが、風味も損ねてしまいます。

搾りたての新酒もピチピチとフレッシュでおいしいのですが、熟成して丸みの出た「ひやおろし」には日本酒の醍醐味が詰まっています。 ワインでいう“飲み頃”の状態ですね。
北から南まで全国各地で造られる「ひやおろし」は、仕込時期の違いや気候の違い等で熟成具合がそれぞれ異なります。 それをチェックするのが、この試飲会の重要な目的です。

今回は午後からワインの試飲会へ行かなければならないので、サーッと終わらせる予定でしたが、結局全部しっかりと試飲してしまいました。
昨年もこの「ひやおろし試飲会」に来ていますが、今年の「ひやおろし」は明らかに昨年のものとは違っている点があります。 というのは、昨年までに比べ、だいぶ飲みやすくなっているという点です。
昨年までは、米の甘みを前面に出した濃醇なタイプが大半を占めていましたが、今年は軽快で飲みやすいタイプが多く、明らかに酒質が変わったのが分かります。

特に印象的だった酒は、「生もと造り」で知られる『大七』。この酒には独特のミルキー?な乳酸系の香りがあり、これがとても心地よい。赤ワインのオーク樽熟成によるオーク香に似ていますが、この香りは昨年の『大七』にもあり、他の酒には見受けられませんでした。
「生もと造り」に由来する香りだと思いますが、他の「生もと造り」の酒にこの香りを感じたことはありません。
『大七』ならではの個性と言えましょう。

  

出品されている酒は、軽く冷やされ、純米酒、吟醸酒といったグループごとに並べられ、それを順を追って試飲していきます。 今回、出品された酒は62種類で、これを2時間弱ですべて試飲終了。
現在の地酒の最先端の流れを感じることができて、とても有意義な試飲会でした。


◆ 午後からはワイン試飲会 ◆

午後からは同じく東京の某ワインインポーターの試飲会へ移動。
こちらは7月に続き2回目となる試飲会で、着席形式の定員制、ディスカッション形式の試飲会で、出席者は酒販店のみ。
規模の小さなインポーターですが、高品質&リーズナブルワインの発掘能力にはずば抜けたものがあります。

今回出品されたワインは30種類ちょっと。内訳はボルドーがメインで、あとはカジュアルなテーブルワインクラスと注目のアルゼンチンワイン、ブルゴーニュといったところ。

まずは、ボルドー。こちらのインポーターの凄いところはいまだに2005年産ボルドーを集めてくるところ。
ご存知の通り、2005年はボルドーワインにとって歴史的な優良ヴィンテージ。価格も高騰しましたが、すでに日本の市場には在庫は少なく、特に1000円台で販売できるリーズナブルクラスはほぼ完売状態。
今回は2005年が9種類、飲み頃の1998〜2002年が数種類、いずれもリーズナブルで品質はかなり高い。

  

2005年ボルドーは、いずれも良好な品質で2005年の濃厚な特徴をもった典型的なワイン。
価格も1000円台前半で販売できる、とてもリーズナブルなもので、今どきよく残っていたなと感心させられました。


◆ 驚愕のアルゼンチンワイン登場! ◆
今回の目玉商品は、アルゼンチンワイン。これから正式輸入されるとのことで、その先行試飲となりました。
当店も以前からアルゼンチンワインのコストパフォーマンスの高さに、「次はアルゼンチンワインが来る!」と言ってきましたが、今回のワインはそれを決定付ける様なものでした。

今回試飲したのは6種類の赤と白が1種類。
赤はすべてがとても濃厚で果実味もたっぷり、バランスがとれていて、オーク樽の香りも適度。そして、驚くほどリーズナブル。私の知る限り、数あるチリワインでも、この濃さと価格に対抗できる銘柄は思い浮かばない。

ただし、困った問題がひとつ。 参加者全員でディスカッションした結果、安すぎるんじゃないか? というのが共通した意見で、これでは他のワインとの価格の整合性がとれないのでないかという珍しい問題が出る始末。

それほどアルゼンチンワインは強力なパワーを秘めており、今後のワイン界の台風の目となる様相が強まってきています。

 

試飲会は13:30に開始され、17:30に終了。 その間、10分程度の休憩を挟んで、びっちりと試飲。
良いワインがいくつか見つかり、満足のいく試飲会でした。



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